江戸時代後期の建築・生活様式を伝える貴重な遺構。邸の中心となる母屋は、大型の入母屋造りと呼ばれる建築様式です。大黒柱にケヤキを使い、松を主材とし て、納戸、台所、土間などに栗材を用いるなど、風土と暮らしにマッチした工法となっており、このため江戸時代から現代まで改装を加える必要のないほどの耐 久性を生み出しています。土間には母屋の模型のほか、石臼やかまどなど当時の日常品を展示。実際に見て、触れることのできる「昔の生活体験コーナー」とし て当時の暮らしと故郷のぬくもりを体感していただけます。また、三間つづきの表座敷、奥座敷に残された法橋義信の襖絵・奥納戸の天井裏に設けられた隠し部 屋など邸の歴史がしのばれます。